親指が痛い!私がかかった【母指CM関節症】発症〜主治医の先生と出会うまで

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プロフィールでご紹介した通り現在絶賛闘病中の身なのですが、この病気について、そして発症した経緯と手術をして下さった病院を受診するまでのお話しをしたいと思います。

目次

母指CM関節症と第二関節(PM関節)の問題

きっと正しく楽器が構えられてる方は「何で?」と思われるかと思いますが、私は中学で楽器を始めた時から今までなにをどう頑張っても左親指の第二関節が本来曲がる方向とは逆に曲がってしまい、正しく構える事が出来ませんでした。

正しい親指の関節の位置

ちょっと無理して構えているので違ったらごめんなさい

私の構え方

第二関節が凹んでしまっています

このように本来とは逆側に曲がってしまいます。

とっても分かりやすい写真がありました。

顔は写ってませんが私です

楽器を始めたての頃は何で出来ないんだろうと気にしたりもしましたが、私の場合は特に手に力が入り過ぎてる訳でもなく、指も普通に回っていたのでそのまま演奏し続けていました。

とうとう耐えれなくなった親指

時が経って2021年、秋。

それまで問題なく演奏出来ていた訳ですが、どうも左の親指が痛むようになってきました。

初めは、痛みが出る直前まで立て続けにオーディションを受けていたので『練習しすぎちゃったかな?』ぐらいにしか思っていませんでした。

ちょっと休ませたら良くなるでしょ!

そんな風に思っていました。

市販の親指サポーターを付けて2週間ほど様子を見ましたが一向に良くなる気配はなく

いつもと何かが違う

そう思い、病院に行ってみることにしました。

初めて聞く病名。不安な日々が始まる

とりあえず整形外科かなと思い近所の整形外科に行きました。

その時のレントゲン写真がこちら

レントゲン写真が苦手な方はスルーしてください。

ちょうどマウスのカーソルがある部分、骨がずれています。

母指CM関節症ですね

母指CM関節症とは、親指の付け根の関節(CM関節)に生じる変形性関節症の一種です。親指を酷使するような動作を繰り返したり、年齢を重ねたりしてCM関節を構成する骨と骨の間にある関節軟骨が摩耗することで発症します。

発症すると、瓶の蓋を開ける・物をつまむなど親指に力が入る動作をすると親指の付け根に痛みが走るようになります。安静にすれば痛みは治まりますが、進行すると安静にしていても痛みが生じ、関節が腫れる・変形するなどの症状が現れるようになります。

多くは鎮痛剤やテーピングなどを行えば症状は改善しますが、重度な変形や痛みがある場合は手術が必要になることも少なくありません。

medicalnote様より引用

初めて聞く名前に一瞬『?』だったのですが、ケガではなく病気との事。

痛いのは第二関節なんだけどなぁ…。

と心の中で思いましたが、レントゲンを見る限り第一関節が悪そうなのは素人が見ても分かります。

ちょうど痛みが出る直前までかなり練習をしていた事を先生に伝え、しばらく長時間の練習は避け、サポーターと湿布で「様子を見ましょう」と言われ家路に着きました。

段々と増す痛みと不安感

お医者様に言われた通り、毎日サポーターを付け湿布を貼って生活するも痛みは引くどころか増すばかり。

楽器の練習も言われた通りに長時間は練習してないのに

と段々と不安になってきました。

ネットで検索してみると、手は非常に複雑な構造になっていて整形外科の先生だと私と同じようにサポーターと湿布で様子を見るしかないと言われる事が多い事を知りました。

手の専門の先生に診てもらおう

手の専門の先生がずらっと出てくるサイトから通いやすそうな病院を見つけセカンドオピニオンを受ける事にしました。

セカンドオピニオンで衝撃の事実

早速、手の専門医の先生のセカンドオピニオンを受けに行きました。

そちらの病院でもレントゲンを撮り、言われた病名は同じく母指CM関節症。

この病気である事は間違いないみたいです。

そしてこちらの病院で発覚した衝撃の事実。

「右手の動きも見たいので良いですか?…ちょと右手もレントゲン撮りましょうか」

右手もレントゲンを撮る事に。

「右手も母指CM関節症ですね」

…え!?

全く痛くないんですが…。

ですが、先生のお話しだと右手の方が症状としては重いそう…。

ただ母指CM関節症は痛みが出ない場合もあるそうで、右手は特に痛みもないのでこのまま様子を見る事になりました。

こちらの病院でも私の仕事の事、痛みが出る直前までかなり長時間の練習をしていた事、こちらの病院を受診する前に別の病院で母指CM関節症であると言われサポーターと湿布で様子を見ていたが数週間経っても状況が良くならなかった事を伝えると『超音波の機械を当てて治療してみましょう』という事で超音波治療を始める事に。

超音波治療+サポーター+湿布と、『治療』加わった事に少し安堵しながら様子を見ることになりました。

ですが、治療を始めたのにも関わらず痛みは強くなる一方。

この頃不安は焦りに変わってきました。

もし、このまま治らずに楽器が演奏出来なくなったらどうしよう…

セカンドオピニオンの病院に通いながら自分でもこの病気に関する情報を集める事にしました。

友人たちも『この病院良いんじゃない?』『こんな治療があるみたいだよ』と情報を教えてくれたり、一緒になって悩んだり相談に乗ってくれたり。精神的にかなり辛い状況だったので友人たちに本当に助けてもらいました。

そんな時、友人たちが揃って『この病院良いんじゃない』と教えてくれた病院がありました。

私も自分で調べていく中、何度もネットで目にする病院でした。

もうここに行くしかない!

早速病院に電話してみましたが、その頃はコロナ禍真っ只中。初診予約はネットしか受け付けていないとの事でサイトを見るも初診の予約枠が全く無い…。

ここで諦めたらもう良くならないかもしれない

そんな思いで、その頃は病院の予約フォームを見る事が日課となっていました。

奇跡!念願の予約が取れた!

病院に電話した際に、毎朝情報を更新していると教えていただいたのでその日もいつもと同じく予約フォームを確認。

やはり初診枠が無い…

今日も無いかぁ。。また明日確認しよう。

そんな風に思い、その日も一日が終了。

たしかあの時は家でひとり酒をしながら『予約が取れないで1ヶ月ぐらい経っちゃったなぁ』なんて思っていて、ふと予約フォームを覗いたら、なんと翌日の朝イチの枠が一つだけ空いていたんです!

おぉぉぉぉぉぉ!!!!

思わず一人で叫んでました(笑)

もうこれを逃したら受診できないかもしれないと思い、すぐに予約を入れました。

そこからはもうバタバタ(笑)もう日付が変わる直前ぐらいだったので慌てて準備をして布団に入りました。

藁にもすがる思いでの受診

翌日、不安と期待で気持ちが揺れ動く中初めての受診。

まずはレントゲン撮影。

こちらでも母指CM関節症である事は間違いないという診断。

そして、こちらを受診して分かった事は母指CM関節症に加えて、私は生まれつき腱が非常に弱いという事。

生まれつき腱が弱い上に第一関節(CM関節)が悪くなり、長年演奏中常に反り返った第二関節(MP関節)にも負担がかかり続けた為に痛みが出た。

これが私の左手の痛みが出た原因でした。

そうなんです。一番初めの章でもお話しした左手の親指の第二関節が反ってしまうのは生まれつきの腱の問題でした。

だからどんなに頑張っても直す事が出来なかったんだ。

先生のお話しが腑に落ちたのと同時に、過去に生徒でも同じような手の状態の子(痛みを訴えている子はいませんでしたが)が何人かいたのでとても複雑な気持ちになりました。

あの時にこの事が分かっていたらもう少し適切なアドバイスが出来ていたかもしれない。

これが私がこの症状と今までの治療の情報を発信しようと思ったきっかけです。

話は戻りますが、仕事の事と今までの経緯を先生にお話しました。

藁にもすがる思いでブワーッと話してしまったのできっと話しもまとまってなかったかもしれないですが、先生はしっかりとお話しを聞いてくださり

『まずは日常用と演奏用の装具を作って、リハビリをしていきましょう』

と提案してくれました。

同じ病院内にはリハビリの施設もあり、そこでリハビリを受ける事になりました。

装具の装着で徐々に改善した痛み

リハビリ室では申し送りがしてありましたが、担当の作業療法士の先生に先ほど主治医の先生にお話した事を自分の口から伝えます。

その日は楽器を持って行っていなかったので、まずは日常用の装具を作っていただきました。

それがこちら

スプリントという装具です

今まで使っていたサポーターは布製でそこまで固定力があるものではありませんでしたが、こちらは私の手に合わせて作っていただいたもので完全にフィット!痛みが出ている第二関節、そして悪いと言われた第一関節ががっちりと覆われているので動きが制限されます。

・痛みが強いうちは動かさない方が良い。

・手は生活をしているとどうしても使ってしまうので動かさない事で関節の炎症を抑える。

このスプリントを装着してからかなり症状が緩和されはじめ、出口のない迷路から脱出出来たそんな思いがしました。

さいごに

長々と書いてしまいましたが、これが私の症状の発症から今の病院に行くまでの流れです。

『あの時予約が取れないからって諦めないで良かった』と、今この記事を書きながら改めて思っています。

そして第二関節が痛いのは第一関節のせいでもあったという事が分かったのは一筋の光のようにも感じました。

次回の記事は今の病院でのリハビリ、そしてとうとう右手にも痛みが現れ、手術を決断するまでをお話ししたいと思います。

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